はじめに
釣り場でよく見かける光景のひとつに、ウグイなどの外道を釣ったあと、地面に放置する人がいます。

その理由として多いのは、
「リリースしたら、またかかってしまう」
という考え方です。しかし、これは現実的には成立しません。
この記事では、なぜ同じ魚が短時間で再び釣れることがほぼないのか、科学的根拠や魚の行動学の視点から解説します。
また、正しい魚の扱い方についてもご紹介したいと思います。
釣られた魚が受ける生理的ストレス
魚は釣り針にかかると、非常に強いストレスを受けます。科学的には以下のような影響があります。
- 逃避反応の最大化
フッキング直後、魚は全力で逃げようとします。これは命に関わる危機と認識されているため、捕食行動よりも回避行動が優先されます。 - 筋肉疲労
水面まで引き上げられる間、魚は全力で暴れるため、短時間で捕食行動を再開できる体力はほとんど残りません。 - 痛覚・傷による影響
針が刺さることで口や顎に傷が残り、食欲や餌を捕る行動に支障をきたすことがあります。 - 空気曝露のストレス
地上に上げると空気に触れることになり、魚にとっては極度の嫌悪刺激となります。短時間でも、水中での行動や捕食欲を抑制することが研究で示されています。
これらの影響により、たとえ水に戻してもすぐに餌を食うことはほぼありません。
学習による行動変化
魚は学習能力があり、危険な経験を記憶して同じ状況を避けることができます。

ウグイを含むコイ科の魚でも、条件付け学習が確認されており、
- 「この餌は危険だった」
- 「水面で暴れると捕食者が来るかもしれない」
という経験を短期的に記憶します。
このため、短時間で同じ魚が再び釣れる可能性は極めて低いのです。
地面放置の問題点
ここまでの科学的・生態的な観点だけでも放置のメリットはありません。
さらに問題となるのは、マナーや倫理の面です。
- 命を無駄にする行為になる
魚は生きています。地上に放置すると極端に弱り、短時間で死に至ります。外道だからといって命を軽んじることは、釣り人として望ましい行為ではありません。 - 周囲の釣り人への印象が悪くなる
家族連れや初心者が見ると不快です。釣り場でのトラブルや、釣り文化のイメージ低下にもつながります。 - 地域ルール・法律の問題
地域によっては、釣った魚の放置や廃棄が禁止されている場合があります。放置すると、最悪の場合、管理者とのトラブルになる可能性もあります。
正しい対処法:素早くリリースする
放置は無意味でマナー違反です。
では、どうすればよいのでしょうか?

答えは簡単です。
海にリリースです。
このようにすることで、魚の命を守り、釣り場の環境や周囲の釣り人にも配慮できます。
以前このブログでも紹介しましたが、リリースするのに便利な道具があります。

市販品も売っていますが、ダイソーなど100円ショップの材料で作ることができます。
魚ハズシの道具を使えば、手を汚さず、パッと針から魚を外せます。

まとめ
短時間で同じ魚が再び釣れる可能性は極めて低いです。
さらに、釣り針にかかることによって魚は強いストレスを受け、逃避行動や筋肉疲労、口の傷や空気曝露などの影響で、短時間で再び餌を食べることはほぼ不可能です。
ウグイなどの魚は学習能力もあるため、一度危険を経験した魚は同じような状況を避ける行動を取ります。
このことから、「リリースしたら、またかかってしまう」という考えは科学的にも成り立たないことがわかります。
また、地面に放置する行為は命の無駄遣いであり、釣り場のマナーやルールの観点からも望ましくありません。
不要な魚が釣れてしまっても、地上に放置せず、素早く水中にリリースしてあげましょう🐟


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