同じ魚はすぐには再び釣れない──地面放置が無意味である理由

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はじめに

釣り場でよく見かける光景のひとつに、ウグイなどの外道を釣ったあと、地面に放置する人がいます。

その理由として多いのは、

リリースしたら、またかかってしまう

という考え方です。しかし、これは現実的には成立しません

この記事では、なぜ同じ魚が短時間で再び釣れることがほぼないのか、科学的根拠や魚の行動学の視点から解説します。

また、正しい魚の扱い方についてもご紹介したいと思います。

釣られた魚が受ける生理的ストレス

魚は釣り針にかかると、非常に強いストレスを受けます。科学的には以下のような影響があります。

  1. 逃避反応の最大化
    フッキング直後、魚は全力で逃げようとします。これは命に関わる危機と認識されているため、捕食行動よりも回避行動が優先されます。
  2. 筋肉疲労
    水面まで引き上げられる間、魚は全力で暴れるため、短時間で捕食行動を再開できる体力はほとんど残りません
  3. 痛覚・傷による影響
    針が刺さることで口や顎に傷が残り、食欲や餌を捕る行動に支障をきたすことがあります。
  4. 空気曝露のストレス
    地上に上げると空気に触れることになり、魚にとっては極度の嫌悪刺激となります。短時間でも、水中での行動や捕食欲を抑制することが研究で示されています。

これらの影響により、たとえ水に戻してもすぐに餌を食うことはほぼありません

学習による行動変化

魚は学習能力があり、危険な経験を記憶して同じ状況を避けることができます

ウグイを含むコイ科の魚でも、条件付け学習が確認されており、

  • 「この餌は危険だった」
  • 「水面で暴れると捕食者が来るかもしれない」

という経験を短期的に記憶します。

このため、短時間で同じ魚が再び釣れる可能性は極めて低いのです。

地面放置の問題点

ここまでの科学的・生態的な観点だけでも放置のメリットはありません。

さらに問題となるのは、マナーや倫理の面です。

  1. 命を無駄にする行為になる
    魚は生きています。地上に放置すると極端に弱り、短時間で死に至ります。外道だからといって命を軽んじることは、釣り人として望ましい行為ではありません。
  2. 周囲の釣り人への印象が悪くなる
    家族連れや初心者が見ると不快です。釣り場でのトラブルや、釣り文化のイメージ低下にもつながります。
  3. 地域ルール・法律の問題
    地域によっては、釣った魚の放置や廃棄が禁止されている場合があります。放置すると、最悪の場合、管理者とのトラブルになる可能性もあります。

正しい対処法:素早くリリースする

放置は無意味でマナー違反です。

では、どうすればよいのでしょうか?

答えは簡単です。

海にリリースです。

このようにすることで、魚の命を守り、釣り場の環境や周囲の釣り人にも配慮できます。

以前このブログでも紹介しましたが、リリースするのに便利な道具があります。

市販品も売っていますが、ダイソーなど100円ショップの材料で作ることができます。

魚ハズシの道具を使えば、手を汚さず、パッと針から魚を外せます。

まとめ

短時間で同じ魚が再び釣れる可能性は極めて低いです。

さらに、釣り針にかかることによって魚は強いストレスを受け、逃避行動筋肉疲労口の傷空気曝露などの影響で、短時間で再び餌を食べることはほぼ不可能です。

ウグイなどの魚は学習能力もあるため、一度危険を経験した魚は同じような状況を避ける行動を取ります。

このことから、「リリースしたら、またかかってしまう」という考えは科学的にも成り立たないことがわかります。

また、地面に放置する行為は命の無駄遣いであり、釣り場のマナールールの観点からも望ましくありません。

不要な魚が釣れてしまっても、地上に放置せず、素早く水中にリリースしてあげましょう🐟

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この記事を書いた人

小学生の頃から釣りをはじめ、中学生の時は往復20kmの道のりを自転車で川や海へ出かけていました。大学生時代は釣りから一度は離れてしまいましたが、結婚し、子どもが生まれ、子どもとの外遊びの一環で釣りを再開したことをきっかけに親子で釣りに行くようになりました。小型はチカから、大型では80cmを超えるサケをターゲットに親子で釣りを楽しんでいます。

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